こころのケアも大切です!

感染が発覚した時に湧き出る不安だけでなく、家族やまわりの大切な人へのメンタル面へのアプローチの実例をご紹介していきます。

ヒアリングにご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございます!


不安な気持ち

コロナに感染した時に先ず飛び出す言葉は「まさか、自分が!?」の驚き。
その後、本当にたくさんの不安が押し寄せてきます。

多くの不安は、具体的な解決策はなく、時間が解決してくれるものです。

そんな中でも、家族や周りの人たちのちょっとした一言や何気ない気遣いが、陽性者をそっと支え、不安や後悔など軽くしてくれるということを感じます。


①この後どうなってしまうのだろうか?という不安

ニュースでは、無症状から重症化のケースなど、本当に様々な感染事例が報道されています。

感染がわかった時に、「死んでしまうのだろうか?」「自分は大丈夫なんだろうか?」と、答えのない不安の波が押し寄せてきたりします。

  • 感染が発覚した時、薄暗い病院のロビーでスマートフォンで一番最初に調べたのは「30代 コロナ 死亡率」。
    若年層はそこまで心配しないでいいと聞いていたが、いざ自分が感染すると怖かった。(30代・女性)
  • 「いつ死ぬかわからない」と感じ、療養先のホテルから息子に連絡をして、自分にどんな保険がかけてあるか、もし死んだらお葬式資金はどうしたらいいかなどを伝えた。(60代・男性)
  • コロナにかかって、死を覚悟した。(10代・男性)
  • 今日は、大丈夫だった。でも、明日はどうだろうか・・・。(70代・女性)
  • この熱がこのまま下がらなかったら、重症化してしまうの!?明日、目覚めなかったらどうしようと、寝るのが怖かった。(60代・女性)

②どこで感染してしまったの?検査を受けなければよかった・・・という後悔

不安と同じくらいのタイミングで、今度は「一体どこで感染したの!?」という、いわば犯人探しのような感覚や、「そもそも病院に来なければ。検査を受けなければよかった」という後悔が湧き出てきます。

  • 「周りでコロナの人いた!?私に感染させたのは誰!?」という気持ちになった。その後、「わざわざ検査をするからコロナが発覚した。体調悪くても病院に行かなければよかったのに」と言われ、体調不良を我慢せず検査した自分自身を責めた。(30代・女性)

③家族や周りの大切な人にうつしていないだろうか・・・

  • 会っている人が何人かいたので、感染の事実を伝えるために連絡をした。(60代・女性)(60代・男性)
  • 「発症日から2日間さかのぼってうつす恐れがある」と保健所の人に言われて、周囲に迷惑をかけてしまう、という申し訳ない気持ちになった。(10代・男性)
  • 2日間さかのぼって会った人に連絡をしようと相談したら、「パニックになるからあまり広げないでほしい。あなたのマイナスのイメージになってしまうかもしれないからないから」と言われた。(10代・男性)

④近所の目、感染したことが噂になっていないだろうか?

  • 長期間学校を欠席していると、コロナ感染が噂になって後々いじめられないだろうか?(60代・男性)(60代・女性)
  • いつも出かけているのに車が停まりっぱなし・・・平日日中に自宅待機している子どもの声が、外に漏れてる気がする!ゴミの量もいつもより多いし・・・近所に感染がバレるんじゃないか!?(60代・女性)

嬉しかったサポート・心の支え

①不安や抱える思いを家族以外に聞いてもらった

  • 毎日のように、家族以外の知人が電話をかけてきてくれた。
    ちょっとした不安や家族に言えない愚痴などをこぼせて、心の支えになった。(60代・男性)
  • 自分が感染したことで、周囲に迷惑をかけてしまい申し訳ないという気持ち。
    発症日から2日間さかのぼって人に感染させる恐れがあると言われて、関わった人たちに連絡をしたが、みんな「大丈夫だよ!」と電話してきてくれて嬉しかった。(10代・男性)


②差し入れを持ってきてくれた

  • 家族みんな外に買い出しに行けないので、フルーツなど生物の差し入れは本当に有り難かった。(60代・女性)
  • 感染とホテル療養を伝えると「何か足りない物があれば持っていくよ」と、すぐに持ってきてくれたのが嬉しかった。(30代・女性)